紺野真弓 個展

One

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紺野真弓 個展「One」

 2019 年末頃から現在に至るまで、感染者数や死者数などの人数を意識する状況が続いている。この長い期間人数を意識し続ける生活の中で、人の数に対する自分の認識の仕方について改めて考えることになった。

 ニュースなどで伝えられる人の数以外にもソーシャルメディアのフォロワー数や評価の数など、私たちは常に膨大な人数の情報にさらされている。次々と流れてくる人数の情報にのまれ、感覚は徐々に麻痺していく。大きいと感じていた数字が、いつのまにかごく小さな数字と感じるようになっていたりする。

 大きな数字の中では小さな「1」でしかない個人でも、個人から見ればその「1」は大きく、その人にとっての全てを表す場合もある。しかし一方では複数持っているアカウントの 内のひとつでしかないかもしれない。同じ人物を表す「1」だとしても、どのような数字の中にいるか、またどの視点から見るかによって、見え方は変わってくる。

 本展の作品は、デジタルイラストに使われるレイヤー効果の表現をアクリル画に取り入れて、人工的で多層的なイメージを描きながら、日々流れてくる膨大な人数の情報の中で「1」として存在する形を表現したものである。

2022.5.10-5.22 紺野真弓個展「One」